オウンドメディアとは、企業が自ら所有・運営するメディアの総称です。企業が一括管理するため、掲載するコンテンツや発信のタイミングを自由にコントロールできます。
また、広告費をかけず長期的に集客が可能であるのも特徴のひとつです。しかし、本当に自社にオウンドメディアが必要なのか、やってみたものの成果がでないなどの悩みを持つ企業も多いでしょう。
実は、オウンドメディアは全ての業界で成功するわけでも、運用したからといってすぐに成果が得られるわけでもありません。
本記事では、オウンドメディアが必要かどうか、見極めるポイントを解説します。オウンドメディアを活用するか悩んでいる企業や・成果が得られていない企業はぜひ参考にしてください。
オウンドメディアが意味ないとされる理由
オウンドメディアを運用すると集客に繋げられるため、企業のサービスや商品を認知してもらうことができます。
メリットがあるものの、ROIが測定しにくく、短期的に効果が出づらいというのがオウンドメディア運用が意味ないとされる理由です。
具体的にみていきましょう。
ROIが測定しにくい
ROI(Return on Investment)とは、企業が投資によって得た利益の効率を想定するためのもの。「投資対効果」や「投資利益率」といった意味があり、投資に対してどれだけの利益を上げることができたかを数値化するための指標です。
オウンドメディアの成功には、継続的な更新とSEO対策が必要です。成功した場合は集客に繋がりますが、成果に即効性がないためROIの測定にも注意が必要です。
短期的に成果が出づらい
オウンドメディアは、SEO対策で成果が少しずつ出ます。検索エンジンからの流入を増やすには、最低でも3ヶ月〜半年程度かかるため、短期的な効果は期待できません。
すぐに効果を求めている企業には不向きといえるでしょう。
断言!そもそもオウンドメディアが意味ない業界
顧客の集客のため、オウンドメディアを運用する企業が増えてきていますが、オウンドメディア運用をしても意味がない業界も存在します。
オウンドメディア運用の意味がない業界の特徴は以下の4点です。
- 単価が低い商品・サービスを扱っている
- オフラインで購買決定が完結する
- 顧客が検索エンジンをほとんど使わない
- 極端に競争が激しい
それぞれ解説します。
単価が低い商品・サービスを扱っている
オウンドメディア運用が意味ない業界の特徴としてまず挙げられるのが、単価が低い商品・サービスを扱っている点です。
オウンドメディア運用のためのコンテンツ制作やSEO対策にはコストがかかります。成果を得られたとしても、単価が低い商品・サービスの場合、制作コストと売上の費用対効果が低くなってしまうでしょう。
また、単価が低い商品・サービスの場合、消費者はすぐに購入の意思決定をするため、そもそも多くの情報を必要としていないのです。リピーターを増やさない限り利益は生まれないため、オウンドメディア運用は不向きといえます。
オフラインで購買決定が完結する
オウンドメディア運用が意味ない業界の2つ目の特徴は、オフラインで購買決定が完結することです。
商品やサービスを購入する際は、オンライン(非対面)かオフライン(対面)の2つに分けられます。
- 不動産や高級車・住宅リフォームなど購入に高額な費用がかかる業界
- 美容院や喫茶店など顧客が直接体験して購入を決める業界
顧客がオフライン経由のみで購買決定する場合、顧客は商品・サービスを直接見てから購入決定にいたります。商品・サービスの情報をオンラインで認知することがほぼないため、売上拡大に繋がりにくく、オウンドメディア運用に向いていないと言えます。
顧客が検索エンジンをほとんど使わない
オウンドメディア運用が意味ない業界の特徴の一つ目が、顧客が検索エンジンをほとんど使わないことです。
顧客が検索エンジンをほとんど使わない主な業界は以下の3つが挙げられます。
- 日常的に情報収集をしない業界
- 口コミや紹介が主な情報源の業界
- ブランドや店舗に忠実な業界
一つずつ見ていきましょう。
日常的に情報収集をしない業界
主な業種として、電気や水道の修理業者、葬儀関連サービスなどがあります。
日常的に情報収集をしない業界は、緊急性はあるものの頻繁に利用するサービスではありません。そのため、顧客が検索エンジンで事前に情報をチェックすることは少ない傾向にあります。
口コミや紹介が主な情報源の業界
主な業種として、病院やクリニック、弁護士、税理士などがあります。
口コミや紹介が主な情報源の業界は、検索エンジンで情報を調べるよりも口コミが購入決定に大きな影響を与えます。オンラインの情報よりも家族や友人からの口コミに頼る傾向です。
ブランドや店舗に忠実な業界
主な業種として、自動車の修理やメンテナンス、美容院などがあります。
ブランドや店舗に忠実な業界は、定期的なサポートによって既に顧客からの信頼を得ている場合が多いです。オンラインで情報を得る前に、口コミや紹介、信頼関係を築いている業種はオウンドメディアでの情報発信はほとんど意味を持ちません。
新たな情報をオンラインで検索する必要はないため、オウンドメディアは不要といえます。
極端に競争が激しい
オウンドメディア運用が意味ない業界の特徴として、極端に競争が激しい点があります。
競争が激しい業界は、既に多くの企業がオウンドメディアを運用している可能性が高いです。顧客にとって有益な情報が溢れているため、新たにオウンドメディアを運用しても顧客の訪問が増えない可能性があります。
また、コンテンツ作成は文字を書くだけでなく、SEO対策やデザインなど多大なリソースが必要です。膨大なオウンドメディアが溢れているなか、差別化するために質を厳選しながらコンテンツ作成を続けるのは非常に困難です。
極端に競争が激しい業界でオウンドメディアを運営する場合、長期的に見ても成果が得られる可能性が低いので、オウンドメディア運用は意味がないといえます。
自社にオウンドメディアが意味あるか見極めるポイント
オウンドメディアを運用したくても意味があるのか不安に思う方もいるでしょう。ここからは自社にオウンドメディアが意味あるか見極めるポイントを紹介します。
- ターゲット顧客が検索エンジンを利用しているか確認する
- 競合他社がオウンドメディアに投資しているか確認する
- オウンドメディア運用代行会社と協議する
具体的にみていきましょう。
ターゲット顧客が検索エンジンを利用しているか確認する
オウンドメディア運用が意味あるか見極める一つ目のポイントは、ターゲット顧客が検索エンジンを利用しているか確認することです。
集客をして成果を得るには、ターゲットにしている顧客が検索エンジンを使用していないと意味がありません。SEOツールを使ってターゲット顧客が検索しそうなキーワードボリュームを調べましょう。
ボリュームが大きければ多くの方が検索していることになるので、オウンドメディアでの情報発信に繋がります。
競合他社がオウンドメディアに投資しているか確認する
オウンドメディア運用が意味あるか見極める2つ目のポイントが、競合他社がオウンドメディアに投資しているか確認することです。
競合他社がオウンドメディアに投資しているかどうか確認することは、自社にとって非常に参考になる材料といえます。競合他社が投資しているオウンドメディアを確認する主な方法は以下のとおりです。
- Googleで関連キーワードを検索し、上位にランクインしているオウンドメディアを確認
- 競合のウェブサイトを訪問し、定期的に更新している分野をチェック
- リサーチレポート、動画コンテンツなどコンテンツの質を確認
自社のオウンドメディアを運用する前に、まずは競合を知ることが大切です。多少時間はかかりますが、競合他社がどのような分野に力を入れているか、どのようなコンテンツ作成をしているか必ず確認しましょう。
競合を分析することで、自社にとってのオウンドメディア運用の価値を見極める手助けとなります。
オウンドメディア運用代行会社と協議する
オウンドメディア運用が意味あるか見極めるポイントとして、オウンドメディア運用代行会社と協議する方法があります。オウンドメディアを運用する場合は、最終的な成果指標・コンテンツ戦略・市場調査・SEO対策を行わなければなりません。
業務とは別にオウンドメディア運用をしようとなると、時間がかかるうえ、十分な成果が得られない可能性があります。オウンドメディア運用代行と協議を行えば、自社で運用しても意味があるか確認ができます。
無料で相談できる代行会社もあるため、自社でオウンドメディアを運用してもいいかを相談してみると安心でしょう。
まとめ:オウンドメディアが意味ない業種は一定数存在する
今やオウンドメディア運用を行う企業が増えてきていますが、どんなに運用をしても十分な成果が得られない業種は一定数あります。オウンドメディア運用に取り組む前に、まずは自社でのオウンドメディアが本当に意味があるのか見極めなければなりません。
オウンドメディア運用代行会社は、運用代行だけでなく運用しても意味があるかを調査できます。無料相談を行っている代行会社もあるので、まずはオウンドメディア運用代行会社に相談しましょう。
合同会社GRADMINでは、オウンドメディアのSEOコンサルティングや記事執筆代行を行なっています。競合他社やターゲット顧客の分析をお任せいただくことも可能です。
オウンドメディアの運用代行を検討している方は、ぜひ合同会社GRADMINへお気軽にお問い合わせください。