～75%が生成AIを活用、約7割が品質向上を実感、34%が収入増加を達成～
■調査サマリー
Content Hub（合同会社GRADMIN、代表：後藤廉）は、フリーランスのWebライター・コンテンツライター142名を対象に、生成AI活用の実態調査を実施しました。調査の結果、74.6%（106名）のライターが既に生成AIを業務に取り入れており、59.2%（84名）が記事品質の向上を実感していることが明らかになりました。さらに、34.5%（49名）が収入の増加を報告しており、生成AIが職業ライターの業務効率化と品質向上に大きく貢献していることが判明しました。
■回答者の基本情報
Q1. Webライター・コンテンツライターとしての経験年数をお選びください
経験年数の分布は以下の通りとなっています。
- 1年未満：31.7%（45名）
- 1-2年：25.4%（36名）
- 2-3年：12.0%（17名）
- 3-5年：7.0%（10名）
- 5年以上：23.9%（34名）
新人からベテランまで幅広い層の回答が得られ、業界の実態を反映した調査結果となっています。
Q2. ライティング業務は副業ですか、専業ですか？
- 副業：76.1%（108名）
- 専業：23.9%（34名）
4人に3人以上が副業としてライティング業務に従事している実態が明らかになりました。
Q3. 月間の平均記事制作本数をお選びください
- 5本未満：52.1%（74名）
- 5-10本：30.3%（43名）
- 11-20本：9.9%（14名）
- 21-30本：4.9%（7名）
- 31本以上：2.8%（4名）
約8割のライターが月間10本以下の記事を制作しており、副業中心の業態と整合する結果となっています。
■生成AI活用の実態
Q4. 記事作成で最も利用している生成AIツールをお選びください
- ChatGPT：63.4%（90名）
- 利用していない：24.6%（35名）
- Bard（Gemini）：5.6%（8名）
- その他のAIツール：3.5%（5名）
- Claude：2.1%（3名）
- Jasper：0.7%（1名）
ChatGPTが圧倒的なシェアを獲得している一方、約4分の1のライターは日常的に生成AIを活用していない実態も明らかになりました。
Q5. 生成AIツールの利用頻度をお選びください
- 週に数回使用：41.5%（59名）
- 月に数回使用：19.0%（27名）
- 全く使用していない：16.9%（24名）
- 毎日使用：14.1%（20名）
- 試したことはあるが現在は不使用：8.5%（12名）
週に数回以上の定期的な利用が55.6%（79名）に達し、生成AIが作業フローに定着していることが分かります。
Q6. 生成AIの主な使用目的をお選びください（複数選択可）
- 記事構成・アウトラインの作成：33.8%（48名）
- 文章の書き出し：28.9%（41名）
- キーワード選定・関連ワード抽出：27.5%（39名）
- 情報収集・リサーチ：24.6%（35名）
- 文章校正・推敲：21.8%（31名）
- 記事全体の下書き作成：19.7%（28名）
- タイトルの考案：14.8%（21名）
- 専門用語の説明・解説文作成：6.3%（9名）
- 箇条書きのリスト作成：5.6%（8名）
- その他：5.6%（8名）
- 使用していない：20.4%（29名）
記事の構想段階での活用が特に多く、クリエイティブな思考支援ツールとして活用されている傾向が見られます。
■生成AI活用の効果
Q7. 生成AI導入後、1記事あたりの作業時間はどう変化しましたか
- 10-30%短縮：30.3%（43名）
- 30-50%短縮：23.9%（34名）
- 使用していない：21.1%（30名）
- ほとんど変化なし：11.3%（16名）
- 50%以上短縮：11.3%（16名）
- むしろ増加：2.1%（3名）
生成AI活用者の大多数が作業時間の短縮を実現しており、業務効率化への貢献が顕著に表れています。
Q8. 生成AIの使用をクライアントに開示していますか
- 質問された場合のみ回答：24.6%（35名）
- 使用していない：23.2%（33名）
- 開示していない：21.1%（30名）
- 一部のクライアントに開示：18.3%（26名）
- 全てのクライアントに開示：12.7%（18名）
開示方針は各ライターで異なり、業界としての統一した対応はまだ確立されていない状況が明らかになりました。
Q9. 生成AI活用後の記事品質はどう変化しましたか
- やや向上：48.6%（69名）
- 使用していない：22.5%（32名）
- 変化なし：16.9%（24名）
- 大幅に向上：10.6%（15名）
- やや低下：1.4%（2名）
AI活用者の約8割が品質維持または向上を報告しており、適切な活用により品質向上が実現できることが示唆されています。
Q10. 生成AI活用後の月間収入はどう変化しましたか
- ほとんど変化なし：43.0%（61名）
- 10-30%増加：28.9%（41名）
- 使用していない：21.8%（31名）
- 30%以上増加：5.6%（8名）
- 10-30%減少：0.7%（1名）
34.5%のライターが収入増加を達成しており、生成AI活用が収益性向上に寄与していることが分かります。
■今後の展望と課題
Q11. 生成AIを使用する際の課題をお選びください（複数選択可）
- 出力内容の正確性確認：49.3%（70名）
- 文章の個性・オリジナリティ：29.6%（42名）
- 著作権・権利関係：27.5%（39名）
- 他のライターとの差別化：16.9%（24名）
- 個人情報・機密情報の扱い：14.8%（21名）
- クライアントへの説明・開示：14.1%（20名）
- コスト（有料プラン利用など）：13.4%（19名）
- ブランドトーンの維持：4.2%（6名）
- 特に課題はない：4.9%（7名）
- 使用していない：21.8%（31名）
出力内容の正確性確認が最大の課題として挙げられ、人間による適切な監督と編集の重要性が示唆されています。
Q12. 今後の生成AIツール活用方針をお選びください
- 現状維持：38.0%（54名）
- さらに活用を広げたい：33.1%（47名）
- 使用予定なし：12.0%（17名）
- まだ判断できない：12.0%（17名）
- 活用を控えたい：4.9%（7名）
71.1%のライターが現状維持または活用拡大を希望しており、生成AIが今後も重要なツールとして定着していく可能性が高いことが分かります。
Q13. ライターにとって生成AIは脅威だと感じますか
- やや感じる：35.2%（50名）
- どちらともいえない：25.4%（36名）
- とても感じる：21.1%（30名）
- あまり感じない：15.5%（22名）
- 全く感じない：2.8%（4名）
56.3%のライターがAIに対して何らかの脅威を感じている一方で、実際の活用では業務効率化や品質向上といったポジティブな効果が報告されており、適切な活用方法の確立が今後の課題となっています。
■まとめ
調査から、生成AIがWebライティング業界に大きな変革をもたらしていることが明らかになりました。74.6%という高い活用率は、生成AIがすでにライティング業務における標準的なツールとして定着しつつあることを示しています。
特筆すべきは、生成AIの活用が単なる業務効率化だけでなく、以下の3つの面で具体的な成果を上げている点です。
・品質面での向上：約6割のライターが記事品質の向上を実感しており、生成AIが創造的な執筆活動を支援するツールとして機能していることが確認されました。
・生産性の大幅な改善：65.5%のライターが作業時間の短縮を達成し、その多くが30%以上の効率化を実現。この時間的余裕が、より質の高い記事作成や案件数の増加につながっています。
・収益性への好影響：34.5%のライターが収入増加を報告しており、効率化がビジネス面でもポジティブな影響をもたらしています。
一方で、出力内容の正確性確認（49.3%）や文章の個性維持（29.6%）といった課題も明らかになりました。しかし、71.1%のライターが今後も活用を継続・拡大する意向を示していることから、これらの課題は克服可能なものとして認識されていると考えられます。
今後は、生成AIをより効果的に活用するためのベストプラクティスの確立や、ライターとAIの最適な協業モデルの構築が求められます。本調査結果が、Webライティング業界における生成AIの適切な活用方法を検討する上での一助となることを期待します。
※本アンケート結果を引用する際は、本下記のURLを出典元として記載してください。
■調査概要
- 調査期間：2024年12月
- 調査対象：Webライター、コンテンツライター
（以下の条件を満たす方）
Webライター、コンテンツライターとして活動
企業やクライアントから直接記事執筆の依頼を受領
クラウドソーシングで記事制作を請負 - 有効回答数：142名
- 調査方法：オンラインアンケート
■本リリースに関するお問い合わせ
会社名：合同会社GRADMIN（https://gradmin.co.jp/）
代表者：後藤廉
URL：https://gradmin.co.jp/form/
※本プレスリリースに使用されている数値・グラフは、特に記載のない限り、すべて合同会社GRADMINによる独自調査に基づくものです。
※小数点以下第2位を四捨五入して表示しています。
